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第8章 米国三菱のセクハラ訴訟と企業の課題

本表紙

ピンクバラ米国三菱のセクハラ訴訟と企業の課題

 米国三菱自動車製造(以後、米国三菱)が連邦雇用平等委員会(EEOC)から訴えられていた事件は、98年6月11日、三千四百万ドルの補償金を支払ことで両社が和解に至った。
 この事件は、イリノイ州に進出した米国三菱の自動車工場でセクハラが蔓延していた、というEEOCの訴えに基づくものだ。

 98年4月の提訴以降、日米の市民団体が様々な形で関与し、メディアの報道を通して社会的な注目を集めていた。
 その背景には、これが米国三菱における特殊な事件ではなく。セクハラの問題がきわめて深刻かつ複雑だという現実がある。
 この章では、米国三菱の問題を整理・検討したうえで、最近のセクハラの問題をめぐるアメリカの状況を述べ、セクハラの問題をどのように対処すべきなのかを考えていく。

三菱の対米進出と地域経済への影響
 70年代の石油危機は、アメリカの自動車産業界に大きな衝撃を与えた。
 石油価格の高騰により、消費者は、燃料効率の良い小型で燃費の良い小型車に走った。小型で燃費の良い自動車を製造していた日本のメーカーは、対米進出を急速に拡大し。この事態は、アメリカの国内の保護主義を台頭させるとともに、日本の自動車メーカーに現地生産を求める圧力となって現れてきた。

 日米間の貿易摩擦の深刻化を懸念した日本政府の働きかけもあり、ホンダを皮切りに、80年代、日本の自動車メーカーは、あいついでアメリカにおける現地生産を開始。三菱自動車工業は、クライスラー社と合併で、ダイヤモンドスター社を設立して、88年にイリノイ州ノーマル市で操業を開始した。

 ノーマル市は、シカゴから車で約二時間の人口四万二千人の町である。
 近接するブルーミングトンの人口は、五万七千人。合わせて十万人足らずの地域である。
 この地域にある最大の事業体は、ステートファーム保険で、従業員九千人を抱えている。米国三菱の従業員四千二百人は、これに次ぐ規模だ。

 三菱自動車工業がノーマルに進出しようとしたとき、これらの市や州は、税制優遇などの措置を提供。米国三菱が生み出す年間百六十万ドルといわれる税金は、地域行政にとって重要な収入源である。
 従業員が受け取る賃金も、この地域ではかなり高く、住民にとっても米国三菱の存在意義は大きい。

二つの「セクハラ訴訟」

米国三菱の問題は、EEOCによる訴訟がきっかけとなって大気な関心を集めるようになった。しかし、米国三菱に対するセクハラ訴訟は、EEOCが起こしたものだけではない。94年12月には民事訴訟が起こされた。EEOCの訴訟は、この民事訴訟の後、米国三菱の工場内で一年にわたり調査を実施、クラス・アクション(集団訴訟)に訴えたものだ。

 民事訴訟の起訴状は、96年4月29日に第二回目の改定が行われ、連邦地裁ビオリア支部に提出された。
 起訴状には、二十八人の女性が名を連ねた。原告の訴えの中心は、公民憲法第七編(タイトル・セブン)と91年の公民憲法に基づき、セクハラを含めた女性差別に関するものだ。
 しかし、これ以外に、障碍者差別禁止法(ADA)違反に対するもの、タイトル・セブンとセクション1981年(南北戦争直後に成立した人権差別禁止した公民憲法)に基づく人種差別が問題にされた。なお、最終的な和解においては、セクハラだけの問題になった。

 起訴状によると、60年代初めから、米国三菱は、女性従業員に対してきわめて敵対的な環境をつくり、助長してきた、と原告は側は批判している。
 言葉による嫌がらせや体に触れる、キスするといったことから、男性従業員が女性従業員に対して仕事の妨害などをしてけがを負わせるというようなこともあったという。
 「ワシントン・ポスト」などでセンセーショナルに取り上げられたのは、会社公認の「セックス・パーティー」である。ヌードダンサー雇って社外でパーティーを開催、男性従業員と性交渉におよび、この様子を写した写真を社内に配布したというものだ。
 海外から三菱の従業員が赴任してきたときに実施されたこともあり、94年以降、少なくとも四回行われたとしている。

 民事訴訟を扱っているパトリシア・ペナッシー弁護士は、起訴状のなかで、米国三菱における問題をこのようにかなり詳細に記述している。一方、EEOCの起訴状は、米国三菱による七項目の違法行為を指摘。しかし、性的な言葉や写真、行為など女性従業員に対して敵対的な環境をつくり、迅速かつ適切な対策を会社側が怠った。セクハラに抗議した女性従業員に報復行為を取ったなどとしているものの、具体的な内容には言及していない。

クラス・アクションの重要性

 EEOCによる訴訟は、米国三菱におけるセクハラが「蔓延していた」として、クラス・アクションという裁判方式をとった。特定の属性をもった人々の集団をクラスと呼ぶ。黒人、女性、障害者、高齢者、同性愛者などある。
 クラス・アクションとは、原告が属するクラス全体の人々を救済するシステムである。

 たとえば、86年に和解が成立した米国住友商事の裁判は、十三人の原告一人当たり補償は一万五千ドルにすぎなかった。しかし、会社側は、女性従業員二百四十人と元従業員九百六十人に対して、総額百万ドルの補償を行うことなどで合意した。

 クラス・アクションの救済対策は、元従業員を含めた人々に及ぶ。会社側に大きなダメージを与えるため、裁判の後、会社側が問題の再発を防止するための措置を講ずる可能性が高い。
 また、なんらかの理由で当初、裁判に加われなかった人々も救済できる。なお、クラス・アクションは、原告が裁判所に申請し、認可されて行われる。

 セクハラは、個人と個人の間の問題として生じると考えている人も多い。
 したがって、米国三菱のケースがクラス・アクションとして扱われたことは奇妙に感じられるかもしれない。しかし、セクハラは、クラスとしての女性全体に及ぶこともある。
 セクハラには、報復型と敵対的環境の二つがある。前者は、なんらかの雇用条件と引き替えに性的要求を行い、これが満たされない場合、報復措置を取るというものだ。
 後者は、性的に不快な環境をつくり、従業員に精神的、肉体的な被害を与えることをいう。民事訴訟、EEOCのケースとも、敵対的な環境がつくられ、これに適切に対処せず、助長したと米国三菱を批判している。

 EEOCは、起訴状のなかで、米国三菱におけるセクハラがいくつかの個別の問題でなく、会社全体に「蔓延していた」と主張。
 これに対して、会社側は、88年操業以来、セクハラの訴えは十九件あったとしながらも、十人を解雇したと述べている。

 そして、セクハラが「蔓延していた」ことを否定した。これを認めると、女性全体が被害を受けたことにつながり、クラス・アクションを正当化することになるのを懸念したためとみられる。

訴訟から「事件」に発展

 EEOCのクラス・アクション以降、米国三菱の問題は、女性団体をはじめとした市民団体と会社の対立の様相を強くした。
 問題を司法の場から市民団体との争いに変えたのは、他ならぬ米国三菱自身だ。
 地元の市長も含めて三千人近い人々をバスでEEOCのシカゴ支部まで送り、抗議デモを実施させた。
 この米国三菱の「力の政策」に全米女性機構(NOW)や公民権運動の指導者、ジュシー・ジャクソン師らが強く反発、三菱ディーラー前でのピケやボイコットが実施されるようになったのである。

 96年6月、三菱自動車工業の株式総会にあわせて、全米最大の女性団体、NOWのローズマリー・デンプシー副会長が訪日。
 日本の女性団体からの支援者と共に、株主総会の会場前で抗議行動を実施、日本のメディアの大きな関心を集めた。
 デンプシー副会長は、労働大臣とも会談、米国三菱の問題だけでなく、日本における女性差別の現状を批判、均等法の改正強化を訴えた。
さらに、七月にはジャクソン師が訪日。三菱自動車工業だけではなく、トヨタ、ホンダなどの自動車会社やソニーといった日本企業のトップと会談、在米日本企業がマイノリティの雇用やマイノリティ・ビジネスとの事業契約を増やすように要求した。なお、人種、民族の少数者(マイノリティ)や女性が経営する企業をマイノリティ。ビジネスと呼んでいる。
 また、11月には、EEOCのポール・イガサキ副議長が訪日、経営者団体で講演したり、女性団体と交流の機会をもった。

 こうして、米国三菱のセクハラの問題は、一企業に対する訴訟から日本企業のあり方、日本社会の男女差別も問う「事件」へと発展していった。
 その結果、日本企業の多くがセクハラの問題に取り組むようになり、不十分ながらも均等法にハラスメント禁止が盛り込まれことが決まるなど一定の成果も見られた。

 また、米国三菱は、セクハラ対策だけでなく、包括的な職場環境の改善策とマイノリティ企業との事業の増加をめざすプログラムを策定するための委員会を設置するに至った。

改善策の提示と市民団体の反応
 97年1月、米国三菱は、マイノリティ。ビジネスとの事業関係の改善に向けたブログムを発表した。当時、三菱車のディーラーの10%は、マイノリティ・ビジネスが所有している。この数字は、アメリカの自動詞や業界で第二位だ。
 しかし、黒人が経営する企業のディーラーが三件しかないことが問題にされ、改善策の論議の中心になった。
 改善策は、マイノリティや女性が所有するディーラーを今後五年間で十五%に増加させること、そのためにマイノリティや女性のディーラーのトレーニング・プログラムを実施することなどを骨子としたものだ。  これらの措置による三菱の投資額は二億ドルにのぼり、千八百人分の新規雇用が生まれると推定されている。

 さらに、米国三菱は、セクハラ裁判に関して迅速な対応をとる意志をNOWやジャクソン師に表明。これを受けて、ジャクソン師は、三菱が「敵対的な環境」をなくそうとしているとして、96年5月から続けてきた三菱車のボイコットを中止した。

 97年2月、米国三菱は、職場環境の改善策を発表した。元労働長官のリン・マーチン氏を座長に、半年以上かけて作成したものだ。改善策は、社是の作成、セクハラを許容しないための「不寛容委員会」の設置、セクハラ防止セミナーの開催、第三者による改善案の実施状況の確認する担当チームを設けるなど三十四項目に及ぶ。
 また、それぞれの内容が実施されなければならない理由、実施形態、責任体系、実施時期、モニター方法などから盛り込まれている。

 NOWは、米国三菱の職場環境の改善策を評価。今後はどのように実施されていくかを見守るとして、抗議行動を中止した。しかし、EEOCは、三菱側が提訴した従業員を脅迫していると批判。NOWも、こうした事態を憂慮、97年5月に入り、一度は中止した米国三菱への抗議行動を再開することを明らかにした。

民事訴訟、九百五十万ドルで和解

 米国三菱は、EEOCから集団訴訟が起こされた直後から「早期の解決を求める」としたものの、公式な和解交渉に入らなかった。和解交渉は、調停による解決策を模索する方法である。
 調停は、長期間にわたる事実審理などに時間を費やすことを避け、専門の第三者を通じて、迅速な結果を導き出すことを狙ったものだ。

 97年5月、米国三菱は、民事訴訟を起こした女性たちの弁護士と和解交渉に入ることを表明。調停作業が開始されてわずか一週間後には、一人の女性従業員の和解が成立した。
 この女性は、言葉や肉体的なセクハラを受けたとして、三十万ドルの慰謝料などを請求していた。なお、和解内容は、公表されていない。

 97年8月28日、連邦地裁ピオリア支部で、原告と被告双方の弁護士と調停者による話し合いが8時間にわたり行われた。その結果、合意が成立。翌日、双方の弁護士は、次の四項目からなる短い声明を共同で発表した。
(1)  二十九人の女性が民事訴訟を起こしたが、今回和解したのは二十七人。

(2)  和解の成立は、被告側の違法行為を認めたものではない。

(3)  和解内容は。原告、原告側弁護士、被告が秘密扱いにする。

(4)  米国三菱は、企業寄付活動の一環として、十万ドルを地域の女性問題に関するプログラムに提供する。
和解の具体的な内容は、秘密扱いのため、和解金がいくらなのかは、不明だ。しかし、AP通信社の報道によると、総額九百五十万ドルで、一人当たりでは最高五十万ドルに達したという。

 これ以外に、米国三菱は、原告側の弁護士費用の支払いも必要になる。弁護士費用は、和解金の10%から30%程度といわれている。また、裁判とは直接かかわりがないが、リン・マーチン氏の社内調査と改善案の作成に対して、米国三菱は、二百万ドル近い謝礼を支払っているという報道もある。

 和解に対して、原告側のパトリシア・ペナッシー弁護士は、「両当事者とも和解内容に満足している」と述べた。
 また、米国三菱のウォルター・コノリー弁護士は、「残りの原告に関する訴訟も近い将来に解決すべく努力している」と表明。
 米国三菱は社長名で、「公正かつ妥当な解決」に至ったことを報告するとともに、従業員に自動車の生産に専念するように訴えた。

史上最高の「セクハラ訴訟」で幕

 連邦地裁ピオリア支部は、98年初め、EEOCによる提訴に関して、クラス・アクションとして扱うことを認めた。これにより、セクハラの問題は個々のケースごとに対応したいという米国三菱の希望は否定された形になった。以降、EEOCの訴えに関しても、和解の動きが本格化した。
 98年4月3日、米国三菱とEEOCは、三十日の期限付きで和解交渉に入ることを表明。双方は、この期限切れを前に、六月十八日までの延長を要望した。
 このため、和解間近、との観測が流れた。結局、六月十一日、シカゴで両者は共同記者会見を行い、和解に至ったことを明らかにした。

 和解内容は、大別して二つに分けられる。一つは、総額三千四百万ドルにのぼる被害者への補償だ。EEOCは、三百五十人の被害者を認定しているが、今後増える可能性はある。しかし、総額は変わらない。個々の被害者がどれだけの補償が行われるのかも未定だ。
被害が軽微な人は数百ドル、甚大な場合は法律の限度額である三十万ドルまでとなる。すでに民事訴訟で補償金を受けている人は、今回の和解により補償を受ける対象にはならない。

補償金を支払えば終わり、というわけではない。和解には、三年間の期間が設けられている。
その内容は、次の項目に含まれる。
(1)  現在のセクハラに関する社内規則と苦情処理手続きを、必要に応じて改正する。

(2)  米国「セクハラ不寛容政策」に違反したセクハラが起きた場合、積極的に訴えるように従業員に指導すること。

(3)  和解発行後三週間以内に、社内で出されたセクハラの訴えを調査し、その結果をその後一週間で文書で報告する。

(4)  セクハラ防止のトレーニングを従業員に強制的に実施すること。
さらに、社内の改善策の取り組み状況や問題が生じた場合の対処の仕方を監視するための委員会を設けることが決まった。
この委員会は、次の三人の委員によって構成される。一人目は、民事訴訟の原告側主任弁護士。二人目は、EEOCの元コミッショナー。三人目は、地元の非営利団体、調査部長だ。

深刻かつ複雑化する「セクハラ問題」

「皆さんに誤解しないでいただきたいことがあります。米国三菱の状況は、けっして特殊なものではありません。経営舎の方々は、自分の会社でこんなことは起きるはずがないもと考えてはいけないのです」
 米国三菱との和解内容を発表した後、EEOCのポール・イガサキ副議長は、この事件を特別視して、みずからの問題として考えることを怠らないよう。経営者を戒めた。
 自動車工場のように伝統的に男性が中心の職場では「男の職場に女が入ってきた」という、感情的な反発が強く出ることは珍しくない。

 テネシー州に進出した日産の工場でも、かつてセクハラが大きな問題になった。シカゴ郊外のフォードの自動車工場は、98年初め、セクハラや人種差別に関する裁判で、百五十万ドルを支払うことになった。

 ホワイトカラーの職場でも、数多くのセクハラの問題が報告されている。
 さらに、最近のせくはらは、男性から女性に対するものだけではない。女性から男性に対する被害や男性同士のセクハラも数多く報告されるようになった。

 第4章で紹介したように、最高裁は98年3月、同性間のハラスメント(セクハラ)も違法と判断。ハラスメントの問題がより複雑化していることを認める形となった。

 こうした状況を反映して、セクハラの訴えは急増している。
 EEOCがセクハラのガイドラインを発表したのは、80年。90年。91年にEEOCに持ち込まれたセクハラの訴えは六千八百十三件だったが、96年には、一万五千八百十九件と倍増した。
 では、こうした事態に、アメリカの企業はどのように対処しようとしているのだろうか。
 また、セクハラを取り締まる行政機関は、膨大な訴えに対して、なんらかの措置をとっているのか。これらの点について検討してみよう。

セクハラへの企業、行政の対応

 訴訟社会といわれるアメリカでは、訴訟に対処する手段は、「有能な弁護士」を雇うことだけではない。訴えられた場合の弁護士費用や反訴した際の補償金などを賄うために保険に加入することは、今日では常識となっている。セクハラの問題について同様だ。
 
 アメリカの大手企業の代名詞であるフォーチュン五百社のうち約半数は、セクハラ保険に加入しているといわれている。中小企業でもセクハラ訴訟に備えた保険に加入する企業は、増加。
 これに伴い、「セクハラ保険」を扱う保険会社の数も、84年から七倍に増え、現在では約七十社に達しているという。

 保険金の掛け金は、年間一万八千ドルから十二万ドル程度。従業員の数などにより、掛け金の額が変わってくる。ただし、意図的な行為に対する訴えについては、保険がカバーされない。
 適切な防止策を取っていなければ、弁護士費用や補償を保険から支払うことができなということもありえる。
 したがつて、セクハラに対する厳格な社内規定を設ける必要がある。

 米国三菱の和解のように、企業に膨大な補償金を科したというニュースが伝わると、EEOCはきわめて強大な組織と感じられるだろう。しかし、三千人近い職員をもつ組織とはいえ、年間十万件もの雇用差別に関する訴えを処理するにはまったく不十分な状況という。
 アメリカでは、政府のリストラ、すなわち行政改革が進んでいる。EEOCも例外ではない。
 この一環として、95年4月、EEOCは、「全米取締計画」の採用を決定。これは、最小の資源で最大の利益を生むことを狙ったもので、個々人の雇用差別への対処より、クラス・アクションに重点をおくことなどを盛り込んでいる。

 人権問題をはじめとした社会問題を扱うアメリカの弁護士は、しばしば「インパクト・ケース」という言葉を用いる。社会的影響力を与える裁判という意味だ。
 「全米取締計画」の策定の中心になったEEOCのポール・イガサキ副議長は、アジア系や日系の人権団体で弁護士などとして活動してきた経歴をもつ。米国三菱への訴訟も、企業社会全体に衝撃を与え、セクハラ政策の転換を迫りたいと語ったが、それが現実のものになったといえよう。

米国三菱の「セクハラ訴訟」の教訓

EEOCが米国三菱の「セクハラ訴訟」が明らかになった直後、日本の在外企業協会は、対米進出をしている企業を対象に調査を実施、六十九社から回答があった。その結果、セクハラを禁止する会社内規則を制定することを検討している企業の割合は、60%に達していることが明らかになった。訴訟以前には、わずか7%にすぎなかった。

 この調査では、セクハラに関するトレーニングを従業員に提供することについても尋ねている。これについても、57%の企業が検討しているという。
 訴訟以前には、6%だった。
 このように、米国三菱の問題は、日本企業のセクハラ問題への対応に大きな影響を与えている。

 同様の事態は、アメリカの企業にもみられる。ミシガン大学労働研究センターのダニ・ホフマン氏は、EEOCの訴訟以降、「セクハラのトレーニングについての問い合わせが信じられないほど増加した」
 と述べている。また、イリノイ州立大学のビクター・デビナッッ助教授は、「訴訟ではセクハラに関する人々の関心が高まったが、和解によって企業の行動が促されていくだろう」と語った。
 米国三菱は、民事訴訟で950万ドル、EEOCのクラス・アクションで3400万ドルの補償を強いられた。しかし、これがセクハラ問題の代価のすべてではない。リン・マーチ元労働長官への謝礼や弁護士費用などの訴訟費用などの訴訟に関する出費も膨大な額にのぼるだろう。

 セクハラは、高くつく。お金がものをいう企業の経営にとって、セセクハラへの対策を促すには、この言葉は、最も単純かつ明解な説明の仕方である。
 だか、セクハラの経済的な被害は、こうした目に見える者だけではない。セクハラによって、勤労意欲を失ったり、病気や退職に追い込まれる人々とも少なくない。

 セクハラをなくすこということは、結局、人々が気持ちよく働ける環境を整備するということなのである。異性間、同性間を問わず、セクハラは、米国三菱だけの特殊な問題ではない。

 どこでも起こりうる、という認識に立って、よりよい職場環境をつくり、生産性を高め、企業の発展と従業員の成長を促すための措置として、セクハラが防止されなければならないことを、米国三菱の事件はしめしているといえよう。
  続く 雇用平等委員会(EEOC)のガイドライン

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