社表

 思春期ということばで代表されるように、文字通り悩みの多い時期です。それは子どもから大人になっていくための生理的、心理的な変化が急激に現れることにともなって起きるもので、古今東西を問わず、およそこの年頃の子どもたちがみんな経験したことです トップ画像

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性器の発育についての不安と悩み

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性器の発育についての不安と悩み

赤バラ中学生時代というのは思春期ということばで代表されるように、文字通り悩みの多い時期です。それは子どもから大人になっていくための生理的、心理的な変化が急激に現れることにともなって起きるもので、古今東西を問わず、およそこの年頃の子どもたちがみんな経験したことです。だから、大人になるためには誰でも一度は通らなければならぬ、いわば関所のようなものです。

 残念なことに大人の中には、そんなことはまるで無かったような顔をしたり、あるいは全く忘れてしまっている人が少なくありません。そして、子どもたちの悩みや不安の解消にも手を差しのべようともしてくれないのです。

 しかし、ゆっくり落ち着いて昔を思い出してください。生理的な面では小学校高学年や引き続いての変声、発毛、性器の発育、精通、初潮といった第二次性徴の進行はこの時期ピークに達するのです。

 こうした性的な成熟の進行は、当然また異性に対する興味、関心を呼び起こします。性的な欲求も強まってきます。また、これに加えて心理的な面でも、いわゆる第二反抗期特有の両親や先生といった権威に対する批判的、反抗的な言動も目立ちます。

 これは言ってみれば、子どもたちが親からの独立という方向へ歩み始めることの表れです。親に対する愛着や依存というものが全く消えてしまうわけではありませんが、それ以上に自分独自の世界を作り、それを守ろうとする意識が強く働くために、干渉されることを嫌い、親といえども自分の世界に踏み込んでくることを拒否しようとするのです。

 こうした心身両面での激しい変化の中で、男の子も女の子もいろいろな悩みをかかえて、一歩一歩大人へと近づいているのが中学生です。そこで彼ら、彼女らが、いったいどのような悩みを持っているのかを知り、それに対してどのように対応して行ったらよいかが大人たち、とくに両親にとって重要な課題となってきます。 

女医性器の発育についての不安と悩み

 性に関する生理的な悩みは、男子ではペニスの短小と包茎、睾丸の不揃い、マスターベーションに関するものが圧倒的で、女子でも乳房の大きさ、生理に関するもの、マスターベーションおよび、それを連想させての外性器の色や形の異常といった事が多くなっています。
 

ペニスについての劣等感

 これは後で述べる包茎、マスターベーションとともに、中学生から高校にかけての男の子の悩みのビッグスリーと言われるものです。
 次に述べる包茎も同様ですが、週刊誌などがこれについて扱っている記事は、興味本位にやれ短小だ、皮かぶりだといって、まるで男性の資格がないかのように軽蔑のことばを並べ立てています。

 こうしたものを読まされているうちに、自分は結婚もできないのではないかと心配になったり、またポルノ小説や官能小説といわれるものの登場人物が、洋の東西を問わず、昔も今も巨大なペニスの持ち主であり、精力絶倫であることなどの影響で、自分のペニスの大きさに劣等感を持つのです。そしてこれに加えて戦前から今も続いている“マスターベーションをし過ぎるとペニスの発育が阻害される”という、何の根拠もない俗説がからんで子どもたちを悩ませるのです。

 しかし、ポルノ小説の主人公以外の男性で、自分のペニスが他人よりも大きいと自信を持っている人はいないと言ってよいでしょう。だから子どもたちが、この問題で悩むのもよく分かるのですが、同じ日本人で体格も似通っているのに、ペニスの一部分だけがひどく大きさが違うなどということはあり得ないのです。

 ある青年が売春婦から、「あんたのは小さいわね」と言われたのがもとでノイローゼになってしまったという話がありますが、そうしたことにならないためにも、子どもたちには納得のいくように自分の経験などを交えて話をすることが大切です。

 私の所へ相談に来たものには、いま言ったような話に付け加えて「大体友達やほかの人のペニスを見るときは横から見るだろう。そして自分の真上から見るだろう。図形のところで勉強したように、横から見れば実物そのままの大きさに見えるが、真上から見た場合は実際より小さく見えるものだから心配するな」と言います。

 たいていはこれで済むのですが、中にはそれでも納得しない子もいます。そんな場合はさらに「それでは君の言うように友だちの方が大きいとしたら、それは友だちの発育が君よりちょっぴり早いというだけのことだよ。

 ペニスの発育が完了するのは十八歳ぐらいだし、いつも言っている個人差というものもあるから、長い成長過程のある一時期だけで比べることはできないのだよ。

 私も中学時代に覚えがあるが、堂々と突き出している発育の早い友だちの前で、私たち遅い方の者は必死になってタオルで前を隠していたものだよ。それが大人になってクラス会などで温泉に行ったりした時に見ると、みんな同じょうに堂々としていて、昔悩んだりしたことがウソのように思えたものだ」と話しています。

女医・包茎について

 青少年対象の電話相談を受けていて驚くのは、包茎の手術についての問い合わせの多いことです、しかも、そうした子どもたちには、いずれもペニスの発育と包茎の関係について、ほとんど知識を持っていないのです。

 通常ペニスは、発育とともに亀頭という先端部分が包皮から顔を出し始め、そのうちにくるりと皮がめくれて亀頭が全部出るようになるのです。ところが、ペニスが発育し終わっても(これは大体十八歳頃と考えてよいでしょう)まだ包皮をかぶったままという場合があり、それを包皮、俗に皮かぶりと言いますが、これにも二種類あって、その大部分はペニスが勃起している時に包皮を根元の方へ引っ張るとめくれるもので、これを“仮性包茎”と言います。

 すでに結婚し子どもさんのいる大人のなにもこの仮性包茎の人はかなりいますが、そのことからもわかるように、性生活には支障は全くないのです。
 それが前に述べたような興味本位の読み物などで、ことさらに笑いものにしていることや、男性に共通する強大なペニスへの願望が混ざり合いって、劣等感や悩みになるのです。

 これとちがって、どうしても痛くてめくれないという場合がありますが、これを“真性包茎”と呼びます。これは病院で手術を受けた方が良いのですが、手術といっても通院ですむ簡単なものです。しかし、この真性包茎はそれほど多くありませんし、まして中学生などは発達途上だから慌てずに待つことです。

 ただ包茎で注意しなければならないことは、包茎の下に恥垢といって白いカスがたまり、時に悪臭がしたりしますから、入浴の時には皮をめくって、きれいに洗うことです。

 こうした相談を受けた時につくづく感じるのは、わが国の性についての視覚教材に対する規制の強さです。言葉でいろいろと説明するよりも、写真などを見せればずっと早く理解できるのに、そうしたものがワイセツの取り締まりの対象になって利用できないのです。

 アメリカあたりでは、女性やホモの人たちを対象にしたソフトポルノ雑誌(性交場面のないもの)には、さまざまな男性のオールヌードのグラビアが出ています。それを見るとペニスには大小あり、包茎もありと色々ですが、みんな恥ずかしからずにケロリとした表情でつき出しています。そうしたものが手許に一、二冊あって、それを子どもたちに見せたら、こんな悩みは即座に解消できると思うのですが、成田の税関のきびしさを考えるとこれも夢でしょう。
 

女医・睾丸の不揃い

 睾丸の大小はペニスほど強い関心の対称にはなっていませんが「左右の大きさが不揃いだ。どちらかが下がっている」という訴えはよく聞きます。しかし、これもお医者さんに聞いた話では、どちらかが下がっていたり、不揃いなのは普通で何も心配することはないということです。

女医・乳房について

 女の子の悩みの中では、乳房に関することがかなり多い方です。「乳房が友達より小さい」とか「乳房の大きさが左右が不揃い」という心配をよく聞きます。それが昂(こう)じて乳房を大きくする器具を買いに行った中学生の話も聞きましたが、男の子がペニスについて持つ劣等感とやや似た所があるようです。

 お母さん方はすでにご存知のように、乳房は将来赤ちゃんに授乳させるための器官で、大小などあまり気にしなくてよいことですが、そうは言つても女の子にとっては簡単に割り切れることは難しいでしょう。私はそうした心配をしている子には「君たちはまだ発育の途中じゃないか。

 あまり早く結論を出してはダメだよ」と、例によって個人差のことを持ち出して話すことにしています。もう少し年齢が進めば、事態を正しく理解する力がついてくるのですから。
 乳房の不揃いについては、お医者さんの話では厳密な意味での左右対称というのは少ないそうです。とくに心臓のある左側が少し大きいのが普通で、育児の際の授乳によって自然に治るということです。

女医・女性器の形や色について

 女の子で次に多いのは、外性器とくに小陰唇の形や大小、色などについての相談ですが、これらの相談の大部分はマスターベーションのもたらす弊害という迷信とからめ、そのために異常になったのではないかと心配しているのです。
 しかし色や形のというものは、とくに個人差が大きいようで、それが異常だなどということは無いといってよいでしょう。現に専門のあるお医者さんは、「そうした訴えをしてきた女性は診察したところ、すべて正常であった」と言っているのです・
 

女医・月経の異常について

 自分の月経が不順だと思って悩む女の子は、かなり多いです。一つには思春期はまだ成熟の途中なので、正常ではないことが多いのと、ご承知のように正常な月経といっても、毎月必ず一定の日に起きるということは少なく、むしろかなりのバラつきあるものだということを知らないためのものです。

専門医の話では、月経周期が二十五〜三十五日以内、毎回の変動が六日以内で、月経の続く日数が二〜七日であり、さらに下腹や腰、頭の痛みなどの随伴症状があっても、とくに日常生活に支障のない程度のものは異常とは言えないということです。

 また思春期には過少月経といって、量が月経とは思えないほど少ない場合や、次回の月経までに二ヵ月も三ヶ月も間が空くといった状態や、反対に十日か半月ぐらいにまた出血がある“頻発月経”という症状が見られますが、これらは“無排卵周期症”といって、排卵がないのに月経が起こるということや、“黄体機能不全”という発育の一段階によるもので、治療の必要はないということが多いといわれております。
 これを直ちに病的なものとしてホルモン療法を行うことは、かえって正常な性機能の発育を阻害することがあるからです。
 ただし、そうは言っても初潮のあと三年も四年もそうしたことが続いたり、無月経が六カ月以上も続いたような場合は、専門医に相談した方がよいでしょう。
つづく 男・女のマスターベーション大人たちの無理解!

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