社表

性の不一致

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本表紙

第一部 自分を変えるプログラム

赤バラバーバラの場合=33歳OL 2児の母親。
夫ダッグとの結婚生活がうまくいかないのは自分のせいだと思っています。
テストの結果自分の欠点や過ちに気づき、ますます自責の念にかられてしまいました。
 
自分の不完全さを受け容れことが必要なのですが・・・・・。
ほとんどすべての心理療法やセルフ・ヘルプのたぐいの書物に共通する一つの大きな問題は、多くの人が自分の欠点を発見することによって憂鬱になったり、腹立たしく感ずるようになる点です

 そして、自分の欠点を発見しなければよかったとさえ思ってしまうことです。なぜ、こういうことが起こるのでしょうか。ひと言でいえば、
<自己受容>がよくできない人に、このような結果が生じるわけです。

こんな例があります。
ある金融会社の貸付担当のバーバラ(33歳)、2児の母親)は、先のテストをやった後、なにかいらいらしていました。
 テストの結果、自分を変える必要がある領域が明らかになったのです。
 夫のダッグとの関係を改善するために必要な自分の問題が明らかになったので、私は <望みがある>と思ったのですが、バーバラは必ずしも、私と同じように楽観的ではなかったのです。

 話し合いをつづけたのですが、彼女はますます悲観的になってきました。
「けっきょくは、結婚生活がうまくいかないのは、私に責任があるというわけなんですよね。
だって、テストの結果がこんなに悪いんですもの。
<完全な女性>にはおよそ縁遠いってわけよ。ダッグが私に愛想尽かしをしたのは当然なのよ!」

 このバーバラのように、自分の欠点や過ちに気づいた場合に、多くの女性は
「自分が悪い」といった自責の念にかられてしまいます。
 自分についての知識を、自己否定のために用いてしまうわけです。
 つまり、「私には、このような問題点や欠点など持つ権利がない」と考えてしまうのです。

 まず、どんな人間であれ、人間には欠点があるのですから、欠点があって当然であるという考えを受け容れることが必要です。
 望ましくない自分の行動を変えるためには、まず、自分の不完全さを受容することからスタートしなければならないのです。

自分を受容することがあなた自身にできないのなら、夫に自分の欠点の受容を求めても、しょせん、無理な相談でしょう。この、自己受容を助ける一つの方法がこれから示す
<認識の修正エクササイズ>です。

ピンバラ自己認識の修正エクササイズ

人間は自分が考えている通りに行動するという原理に基づいたものです。認識派(コゲニティブ)のセラピストは人間の頭脳はコンピューターのようなものだと考えます。

情報を受け入れ、プログラムに従いその情報をプロセスし、言語や行動という形態をアウトプットします。そこで、行動に問題があれば、問題を生じさせたプログラム、すなわち、人間の思考のガイドとなる態度を調べる必要があるというわけです。
もし、その人の態度に過ちがあると、その人の頭脳にあるコンピューターは、受け入れた情報のプロセスを誤ってアウトプット、すなわち、問題のある行動が生じてしまいます。

 このような理論によると、自分を受容できず、
<欠点を持つ権利>を拒否するバーバラの態度は、合理性を欠いています。人間にはすべて、どこかに欠点があります。過ちを犯す時があります。

 バーバラの合理性を欠いた考えは、彼女のコンピューターのプログラム自体が狂っていることに原因があり、その結果として、問題を抱え込んでしまっているというわけです。
私が提唱する<愛情による対決>のプログラムは特定のセラピイの理論に片寄ったものではないのですが、自己受容できないバーバラに対しては、認識派のセラピイの理論による考え方が役に立つと考えます。
 そこで、私は、バーバラが自分の考え方を修正すること、態度の修正、つまり自己認識の修正をすすめたのです。自分に対する態度を修正すれば、自分の不完全さに対する別な考え方が生まれると考えたからです。と同時に、自分の欠点を受容し、生き方を修正することも可能になるからです。

 自分の不完全さを受け容れることができれば、その不完全さを正すことも可能です。
そして、そのことが夫に対するモデルになるわけです。夫自身が、自分の欠点を受け容れ、正す可能性への道を開くことになるのです。

 ところで、自己受容や自己認識の修正の作業を行うには、明確な<自己教示>のテクニックが必要です。
 この、明確な自己教示のテクニックとは、頭脳のコンピューターに、個人のニーズの充足をもたらす合理性な新しい情報をインプットするものです。私は、このようにバーバラに説明しました。

「自分に対する新しい考え方や態度を頭の中にいつまでも持ちつづけるためには、その態度を自分の目と耳でしっかり確認することが必要なんですよ。

 そのために、まず、紙に、
”自分に間違いがあって当然である”と書くなり、タイプするなりして、それを洗面所の鏡に貼りつけておく。

そして、毎朝、化粧をするときに、声を大きく出してゆっくり読むんです。
 鏡に背を向けて、もう一度繰り返す。
 そして、また鏡のほうを向き繰り返す。
 これを何回もやってみるんです。
 少なくとも一日に十回は、言ってみるんですね。
 だれも聞いていなければ、遠慮せず、声を張り上げて自分に言い聞かせるのです。
 とにかくはっきり、自分の耳で聞こえるように声を出さなければだめですよ」

 この自己教示のやり方に付け加え、次のような筋肉運動をやるようにすすめたのです。
 自己受容を促すためのもので、姿勢を矯正し、緊張をほぐすのに役立つ方法です。

 まず部屋の壁を背に、約二十センチ位離れて直立します。
 それから、壁に寄りかかり、腰を後ろの壁につくまで押し込みます。
 そして、息を深く吸い込みます。深く吸ったら、静かに息を吐きます。それを繰り返す間、両方の肩をピンと後ろに張って、あごを引き、しっかり立っています。

 徐々に、腰の後ろの部分がリラックスしてくるのが感じられます。
 自己受容の度合いを深めるためにはこのような筋肉運動と、先の自己教示の練習を、同時に繰り返し実行することをバーバラにすすめたわけです。
 バーバラは半信半疑でした。
「自分が自分に語り聞かせるなんて、なんだか馬鹿みたいだわ」

『そうでしょうね。でも、常識で分るようなことが脳生理学の分野の研究によって理論的にも正しいということを証明しているんですよ。
 何かむずかしい学習の課題に直面したときに、情報が聴覚、知覚、触覚などを通して脳にインプットされると、脳はよく機能するというんです。

 自分に言い聞かせるという行為では、これらのことが自動的におこなわれているんですね。

 たとえば、クリスマスの朝、子供に贈った組み立て式のおもちゃを、父親が床の上に座り、一生懸命に組み立てている光景を想像してみてください。
”ええと、歯車のAをBのすき間に入れると。そして…、こんどは、Cのネシを締める”と、説明書を声を出して読んでいます。

 つまり、自分の声を聞きながら、組み立ての順序と方法を説明書通りにやっているかを確かめているのですね。つまり、自己教示によって問題を解決する脳の働きを促しているというわけなんです。

 この
自己教示の方法は簡単なようで、案外難しいようにも思えるんですけど、この自己受容のエクササィズを続けてやりますと、つまり、少なくとも二週間ぐらい、一日に十回自分に言い聞かせますと、だいたい、あなたの態度が変わってくるのが分かるようになりますよ』

「ほんとうにそんなに簡単に結果が得られるんですか」と、バーバラは尋ねました。
「いいえ、必ずしも、そううまくいくというわけではありませんね。というのは、私たち人間は、願うほど、物事に一途になれなかったり、怠けたりすることがあるからです。

 また、いろんな雑念で悩まされることがありますからね。私は、理想的なことを述べたわけで、実際にどういう結果が生じるかは、いろいろな要素、原因によって決まるわけですから。じゃあ、どんな要因かというと、今、そのすべてを説明できませんが、まあ、とにかく、私を信じてやってみたらいかがでしょうか、効果があるんですから。もちろん、一途にやれれば、それだけ、効果が早く現れますよ」

ピンクバラ自動的思考を識別するエクササィズ

 自分の思考を意図的に修正しようとする場合に大きな問題に直面します。
 それは、無意識に頭に去来する多くの想いのうち、合理性を欠いたものをどうのように識別するかという問題です。
先の項で述べた自己受容を妨げるような自動的な思考を識別するのに、次に記すエクササィズが役立つとおもいます。

次に記す考えが頭に浮かぶことがありますか。
自分には<成功>することがあるのだろうか
・もっと<いい人間>であったらよかった。私の人生は、どうも私の望む通りにいってない。
・自分自身に失望している。
・自分の人生はどうもまとまりがない。
・自分は、どうして<だらしがない>人間なんだろう。
・私は敗北者だ。
・私は失敗ばかりしている。
・恐れたり、怒ったりする権利なんか自分にはない。

ここに記したような考えが多く浮かべば浮かぶほど、あなたの自己受容の度合いは低いと考えられます。そういうあなたへのアドバイスを記します。

 まず、これからの考えのどの一つでもよいですから、それをポジティブな考えに変えてみるものです。
たとえば、
「自分には、<成功>することがあるのだろうか」
といった考えが、たしかに、自分の頭に去来すると思える場合に、その考えを次のようにかえるのです。

「もし、ほんとうに心から望むなら、どんなことでも、自分にはやりとげることができる」考えを変えるだけでなく、紙にかくなり、タイプするなりして、鏡に貼りつけ、それを声を出して、自分に言い聞かせるのです。

 こうして、自分の思考を意図的に修正するのです。
「自分は、とうして<だらしがない>人間なんだろう」を、
「私は<だらしがない>人間ではない」に変えます。

同じように、自分に該当する他の表現や、考えをすべてポジティブなものに変えて、それを読み、自分に言い聞かせるのです。
それを少なとも、二、三週間はつづけます。
この自動的に浮かぶ思考を明らかにし、それを改めることが、セルフ・コントロールの中心的課題であるといってよいでしょう。

あなたの夫が自分を変えようとしないのは、おそらく、自分についてのネガティブな考えを抱いていながら、それに気が付いていないからだろうと思います。

 ですから、まず、あなた自身が、自己認識を修正する作業…・ネガティブな考えをポジティブな考えに変える…ができるようになると、夫の自己認識を修正する作業
も援助しやすくなるのです。

 さて、バーバラの話にもどれます。
バーバラとの最初のセッションの終わり頃に、彼女がやや落ち着かない様子をしているのに気が付きました。そこで、私は話を途中で中断し、どうしたのか尋ねたのです。

「私の問題や、欠点を変える前に、それ自体は別に悪くないんだという考え方が、どうも私には納得できないです。たとえば、”私には欠点を持つ権利がある”と考え、そう自分に言い聞かせるというのは、どうも、責任を回避しているように聞こえるんです。ずいぶん自分勝手じゃないでしょうか?」

「いや、私はそのようには考えないんです。もし、あなたが自分勝手だったら、自分に欠点があることを認めないんじゃないですか。たとえば、あなたの夫のダッグのように。ダッグの問題は、自分に問題や欠点があることを認めないことですよ」
「でも、欠点を持つ権利が私にあるというなら、どうして、その欠点を変える必要があるのでしょうか?」
「それは、欠点を持ったままでいたなら、自分の人生にとっても、また、夫との関係を改善するうえにも障害となるからですよ」
「それじゃ、けっきょく、欠点を持つ権利ないということじゃありません? もし、欠点が夫を傷つけるというのなら」
 このようなバーバラの考え方に挑戦するために、私は少々、手荒な手法でアプローチすることにしました。

「自分が<神>になるのは止めなさい!」
「どういう意味でしょうか?」
「まるで、自分のやることはすべて完全でなきゃならないと思っているということですよ。
 まるで、あなたの話を聞いていると、過ちを犯す人間性を認める余地が、あなたにはないみたいですよ。つまり、あなたは<神>を演じようとしているように私には思えるんです」
 バーバラはしばらく黙っていました。
 しばらくすると、顔が明るくなり、ほころんできました。
「そうだわ! そうかんがえればいいんですね。
 私は普通の人間になっていいって考えればいいんですよね!…
 完全主義者になろうとしていることが<神>を演じているという意味が分かりました。そうなのょ。これまでずうっと、私は<神>を演じようとしてきたんだわ。ずいぶん、ばかげたことだわね!」
「そうですね。<神>は一人でいいんじゃないですか。そろそろ<神>の座から下りて、人間の世界にもどってきたらどうでしょう」

 バーバラが自分の欠点を持つことを許せるようになったときに、その欠点に対して意図的に対応することが可能になるのです。そうなったときにのみ、夫のタッグに対決する場合に必要な知識や技能を得ることができるのです。

「これまで説明してきたアプローチは、私たちが、他人とのいい愛の関係を築ける人になるために、効果的な方法だと思うんです。そして、そうなるためには、まず、自分が<人間>になることを許せるようになることが大切です」

つづく 二人の間を裂く仕事の問題をどうするか?