
煌きを失った性生活は性の不一致となりセックスレスになる人も多い、新たな刺激・心地よさ付与し、特許取得ソフトノーブルは避妊法としても優れ。タブー視されがちな性生活、性の不一致の悩みを改善しセックスレス夫婦になるのを防いでくれます。
香山 リカ 著
「大人になりきれない心」が欲しがるのも「恋愛不安」
第一章 だれとも出会えない理由
第二章 恋は人生の万能薬?
「ランクの高い男」か「だれでもいい」か
彼がいるのに満たされない
第三章 それほど好きでもないのに「彼次第」
仕事も友だちもほっぽらかし
ノーと言われるくらいなら
執着しているのは「自分」
第四章、恋と病は紙一重
「運命の恋」が「一人芝居」に
暴力男に愛される満足感
「私を捨てた彼に復讐してやる」
「ホストクラブ通い」という病
第五章 結婚できれば、それで「勝ち」負け犬はなぜ「負け」なのか
2003年から04年の春にかけて、女性たちの話題を独占した本と言えば、なんといっても酒井順子さんの『負け犬の遠吠え』(講談社、2003)でしょう。
酒井さんは、「未婚、子ナシ、三十代以上の女性」のことを「負け犬」だと、この本の冒頭で明確に定義しています。これは、「結婚しているか、していないかに関係なく、自分らしく生きることこそが大切!」 などと言われ続けてきた今の二十代から四十代の女性にとっては、金づちで頭を殴られたような大きなショックでした。
恋人から与えられる究極のギフトもしかするとこの幻想は、単なる社会的。文化的な“刷り込み”よりももっと根深いものなのではないでしょうか、と思うことがあります。
前の章でも紹介した角田光代さんの短編集『太陽と毒グモ』(マガジンハウス、2004)に、「雨と爪」という作品が収載されています。主人公の男性が東京から長野の不便な場所にある本社に転勤を命ぜられたことをおそるおそる告げると、恋人は手放しに喜ぶのです。
母親から送られる矛盾したメッセージそういった“深い話”に進む前に、もう少し別の“刷り込み”論をみてみましょう。社会学者の上野千鶴子さんは、『結婚帝国 女の岐(わか)れ道』(講談社、2004)の中でこう言います。
第六章 恋愛不安の心理的メカニズム恋は楽しいはずなのに
正しい愛か、病んだ愛か
次の休暇のあいだ、むずかしい勉強をするのとめくるめくような恋愛をするのと、あなたはどちらを選びますか。
勉強と恋愛を比べることはできないかもしれませんが、こう聞かれたら多くの人が「むずかしい勉強をするよりは恋愛でときめいていたほうがいいかな」と答えるのではないでしょうか。勉強や仕事は辛いけど、恋愛は楽しい。一般的にはこう思われています。
愛とは成長すること?フロムはいったい「正しい愛」とはなんだ、と考えていのでしょう。フロムの言葉を紹介しておきましょう。
「二人の人間が自分たちの存在の中心と中心で意志を通じうとき、すなわちそれぞれが自分の存在の中心において自分自身を経験するとき、はじめて愛が生まれる。
(中略)そうした経験に基づき愛は、たえまない挑戦である。
それは安らぎの場ではなく、活動であり、成長であり、共同作業である。
「あなたじゃなければ」彼らの色々な意見の中で共通しているのは、「激しい恋愛」や「ロマンティックな恋愛」の否定です。それは、ウソであり人間を堕落(だらく)させる危険な感情だ。どの専門家もまずそれを主張しています。
自己愛はゆがむものそれでは、なぜ人はフロムや森田のような恋愛ができないほど、自分のかけがえのなさを見失い、それを一気に恋愛で埋めようとするようになったのでしょうか。
この「かけがえのなさを実感できない」という状態を、精神分析学者のカーンバーグは「自己愛が病的になった状態」と考えました。病的自己愛というと、自分が好きで好きでたまらない…といった自惚れ状態を想像いますが、実はそうではなく自分で自分を正当と評価し、支えることができなくなっている場合が多いのです。
病的な自己愛の特徴としては、次のようなものが考えられています。
第七章 不安に襲われたときの乗り越え方今の恋愛世代に欠けているもの
精神医学の先人たちが恋愛をあまり正面から論じてこなかったり、フロイトのように病的な愛と正常な愛には区別がない、つまりいわば恋愛のすべてが病的だと考えたり、かと思うとフロムや森田のように、“恋愛に溺れる”ことを悪と見なし、ひたすら「成長せよ、努力せよ」と勧めたりしているのは、一言でいえばなんとも不自然です。
心の発達が一歳レベル現代の恋愛が、そこまでの時点で達成されるべきなのに、心の発達が十分でないと、成人になってから他者と健全な関係が作れず、さまざまな感情的トラブルを起こすと考えたのです。そのクラインの説は、現代に多く見られる恋愛のトラブルともよく一致しています。いくつかをあげてみましょう。
不安から抜け出すための11の処方箋
連想ゲームをやめ、問題を「一日ひとつだけ」に限定する
最初は恋人が口にした一言にカチンと来ただけだったのに、「そういえばこのあいだもこんなこと、言われたし」「そもそも私ってすぐ他人にバカにされるんだ」と問題を広げすぎることはありませんか。
恋愛にまつわる感情は、自分の心の奥底と直接つながっているため・・・
あとがき 大学を卒業して研修医になったとき、先輩医師から言われたことがありました。
「昔から言われていることだけど、女性の患者さんが身体の不調を訴えて外来に来たら、まず妊娠を念頭に置いて調べたほうがいいよ」
そのときは自分も同じ女性として「なんて失礼な」といやな感じを受けましたが、そのあと実際に「微熱が下がらなくて」「なんだかお腹が張ってるんです」という訴えの原因が実は妊娠だった、というケースに何度か出会い、今では自分が後輩にその教訓を伝えるようになりました。