今夜は楽しみにしていたデート。感謝の気持ちでいっぱい。彼女と出会わなければ知ることもなかったであろうフェミニズム。苦しみは伴ったか、オーバーかもしれないが、人生を二度生きたような気がする。 赤バラ煌きを失った性生活は性の不一致となりセックスレス化する人多い、新たな刺激・心地よさ付与し、特許取得ソフトノーブルは避妊法としても優れ。タブー視されがちな性生活、性の不一致の悩みを改善しセックスレス夫婦になるのを防いでくれます。

11 愛もいろいろ

本表紙

――結婚して20年
「オレ、フェミニズムにかぶれてたってこと?」

ピンクバラ のぼせ上がっていた自分の姿、それが見えた瞬間でした。
 四年ほど前のこと。フェミニズムはすごい、と知れば知るほどそう思えた私は、それまでの「男らしさ」を極力取り払おうとしていた。それが自分のできることの最たるものだと。
 ところがそれは、思いがけない方向へと進展していきました。

 今夜は楽しみにしていたデート。感謝の気持ちでいっぱい。彼女と出会わなければ知ることもなかったであろうフェミニズム。苦しみは伴ったか、オーバーかもしれないが、人生を二度生きたような気がする。

 かっては、「男らしさ」の人生を満喫していた。そこに何の疑問もなく安定した自分。分岐点はいつの頃か判然としないが、そんなに遠い過去ではない。
 脳がアルファード波で一杯になっていた。それもそのはず、ソウルフルな音楽、スローテンポでながれている。周りを見渡せばオシャレなカップル。雰囲気が私を酔わせた。

♂ 二十年になるね。
♀ ?・・・・。
♂ 結婚して。
♀ ああ、そういうことか。
♂ よくもったもんや。
♀ 不思議よ、ほんと。とっくに別れててもいいはず、どこで予定、狂ったのかなあ。
 思わずこぼした飲みかけのブランデー。カクテルを飲みながら、過去を振り返るユキ。

〈俺、あほなこと言っている。寝た子、起こしそう、話題を変えよう。せっかく盛り上がってるのに〉

♀ 大丈夫、済んだことはすぐ忘れるの。だって、いちいち覚えていられないもの、何あったか。
♂ ほんまや、明日や明日、これからのこと考えんとな。
〈さすがおユキさんや、ええ性格しとる。俺も嫌なこと忘れたらええねん〉
♂ このごろ、ちょっと寂しい思いするわ。
♀ どうして?
♂ 考え方、変わってきたから。
♀ いいことやん。
♂ 仲間がいてない。
♀ 仲間?
♂ ユキ、仲間で溢れてるやん。オレとえらい違いや。
♀ 前にも聞いたことあるね、その言葉。フェミニズムの影響って言ってたね。
♂ うん、友だちといてても、不思議と違和感あるようになってきた。楽しいことは楽しいけど…。
♀ 前とは違うってこと? 関係が。
♂ 夫婦の話題なんかになったら、どうしても食い違う。こっちが合わさんとしゃない。
♀ どうして?
〈それはないで…‥、うちの夫婦関係みたいなこと言ってみいや、だれも聞いてくれへん。俺があんたに手なずけられたと思われるだけなんですよ〉
♂ 話しても通じえへんからなあ。「どうして?」って顔されるし・・‥。だから話す気にならんね。
♀ 話したの?
〈この俺が話せへんはずがないやろ。ええっと思ったら話したぁてしゃない性格、ユキよう知っているんやん。頼むは〉
♂ いやっちゅうほど。
♀ そう、なら仕方ないね。
〈仕方ない? 仕方ないか‥‥。よう言うてくれるわ、誰のためにそうなったんや。誰のために友だち減ったか分かっているのか〉

♂ 言い過ぎてしまうんよ。女房の言うこと、真剣に耳を傾けろって。余計なことまで・・‥。
♀ いいことやん。
♂ それがあんねん。嫌な顔して、引きよる。場がシラケる。
♀ 難しいね。
♂ そうやねん。大変や。せやけどオレは言い続けるで、それが俺の役目や思ってる。
♀ 考えを伝えるの?
♂ ああ、ちゃんとアサーティブ(注)にな。
「注」アサーションとは自己主義、または自己表現の意味。攻撃的でも受け身的でもない第三の表現方法として女性学では使用されている。「アサーティブにする」というのは「自分も他人も大切にした人間関係」を持とうという前提のもとに主張、表現していくことを指している。

〈わかっていますよ。押し付けはあかんねんやろう。俺の事やから、抑圧的に言っていると思っているんや。あほか、i thiukをちゃんと付けているわいな、言う前に〉
♀ そう、だったらうまくいくんじゃない? 関係は。
♂ それがいかへん。
♀ どうして?
♂ そらやっぱり考えが違うからやわ。オレが一方的に変化したから、向こうは戸惑う。そんな感じや。
〈昔の俺知ってるもんは、今の俺、誰もが想像でけへん。あの俺が、今みたいなこと言う、それは、あるはずがないことなんや〉
♀ 自分の考え、伝えるだけだったら関係性は失われないよ。
♂ そうかなあ。
♀ だって昔から楽しい仲間だったのでしょ。
♂ そうや‥‥。
〈俺はな、みんなにな、夫婦関係って、男が考えているようなもんとちゃうでって言いたいだけでけやねん。もっともっとええ関係できるのにって〉
♂ だけどな、フェミニズム知って思ったんよ。こんなええもんやったら知って損にはならん、せやから、フェミニズムっちゅうんは、こういうもんやって言ってしまう。話出したら止まらんねん。
♀ そう、だったらそれでいいじゃない。
♂ それがあんねん。相手は迷惑かもしれん。それ考えたら反省してしまう。けど、フェミニズムっちゅうもんは、語るだけの価値はあると思うし・・‥。
♀ そう思うの?
〈えっー 当然やろが・・‥。 俺、ユキと生きてきて、その良さ、いやちゅうほど感じてるやないか。あなたがそれ、一番よく知っているやろ〉
♂ 思うだけちやう。そう生きている。一生懸命、そうしようとしてるからつい、相手が辛く感じようが、あえて言うことにしている。
♀ なんかちょっと変ね。
♂ うぬ?
 思わず顔を見た、優しくではあるが、戸惑いを見せている。
〈何が言いたいんや・・‥。けったいな顔して…・〉

 ユキの言うことが理解できない、フェミニズムの素晴らしさを知った男は数少ないだろう。それを知った自分が語らずに誰が語るのか。自分はそういう宿命を背負ってしまったのではないかとまで思っている。のに・・‥。酔いが回ってきたのか、つい気が大きくなり、
♂ 世の中の男も女も、もっとフェミニズムを知る必要がある。オレはそう思う。それが変なことかあ?

♀ ・・‥。
♂ オレは「男らしさ」がいっぱいやった。むしろそれを誇りに思っていた。けど、それがユキを苦しめてたとは知らなかった。せやから、それを捨て去ろうとしたし、すてられへん分、苦しんでいる。
〈そこまでしてフェミニズム生きようとしてんのやぞ、それのどこが変やねん〉
♀ わたし、別に「男らしさ」「女らしさ」が悪いって言っていないよ。
♂ ええっ!?
♀ それぞれにいい面もあるよ。
♂ なぬ!?・・‥。
〈わからん…。フェミニズムってなんやねん、それやったら〉
 驚いた、驚き過ぎで頭が回転しなくなった。今の社会のジェンダー、それが女を苦しめてきたといっているではないかフェミニズムでは。なのにユキは‥‥。
♂ さっぱりわからん。‥‥そしたらオレが「男らしさ」を捨て去ろうとしてることはなんやねん。
♀ ‥‥。
♂ 間違っていると言いたいんか、オレのしていること。
♀ そうは思わないよ。
♂ じゃ、なんやねん。
♀ 振り子ってあるでしょ。
♂ うぬ?
♀ ほら、昔の振り子時計。
♂ ああ、ある・・‥。それが?
♀ 左右にカチカチと揺れるでしょ、ちょうどあんな感じかなあ。
♂ ? ? ?……。
〈なんやそれ? そら、四時かに八時まで揺れるわいな。それがどうした。俺がそうやって言うんか。まん中の六時に通り越して行き過ぎるって…‥、ハッ!? まてよ、ということは、ひょっとして?〉

♂ オレ、行き過ぎてたってことか。
 黙って頷くユキ。
♂ フェミニズム、フェミニズムって思いすぎってことなんか。
♀ いいと思えば、思い過ぎてしまうのよねえ。それは誰でもあるある傾向だけど。
 ガク然とした。それまで入っていた肩の力がみるみる抜けていくではないか。たしかに私はそういう傾向がある。いや、思い込みは人一倍強いかもしれない。
 胸のなかにズシンと響いた。

♂ だから友だちにもフェミニズムの説明、してしまうのか‥‥。相手の気持ちを無視してまで。
♀ そうだと思うよ。
♂ それはあかんことなんか。
♀ そんなことないよ。自分がそうだと思うことを言うのは、誰でもそうだと思うよ。
♂ じゃあいいのか‥‥。そらそうしか思いようがないわなあ。
♀ 思うことを言うのはいいけど、その代わり、言った後の相手との関係は自分で引き受けないと仕方ないね。
♂ なるほど、そらたしかに。
♀ わたしは「フェミニストはこうあるべき」って言うのはないの。
♂ ふうん、そんなもんなん。
♀ フェミニストだから、「こうあるべき」って言うんじゃなくて、「こう生きてるからフェミニスト」って感じるほうなの。
♂ そうすると、「男らしさ」を持っててもいい訳か、オレも。
♀ そうよ、より分けが大事じゃないかしら。
♂ ぜんぶ捨て去ろうとしていた‥‥。
♀ もったいないよ。あなたの「男らしさ」って、いい面、いっぱいあるよ。
♂ そうか―
 思わず出た笑顔、なんだか体が軽い。それまで背負っていたフェミニズムの重圧が一瞬のうちに消えてなくなっていた。
 しばらく自分がどうして行き過ぎてしまったのか、まるで独演会でもしているかのように饒舌だった。そして、ある所まで話しているうちに、ふと疑問が持ち上がった。
♂ オレ、アサーティブに話してたって言ってたやろ、さっき。
♀ 友達とのやり取りの事ね。
♂ そう、それそれ。あれな、ひょっとしてアサーティブじゃなかったもしれん。
♀ そう、どうして?
♂ 話し方はアサーティブな言い方してたけど、やつていることはやっぱり抑圧的やったわ。
♀ そう思う?
♂ アサーションて、やっていることの中身が問題やねん。ハウツウだけ学んでやつても、押し付けたい気持ちをもってたら、結局、相手はしんどくなる。オレのやってたこと、そういうことやったかもしれん。
♀ だったら関係は気まずくなるね。
♂ そうやねん。ほんでや、だから仲間がいないって思うようになつたんや。ほんまはいい仲間、オレかっていっぱいいてたんや。
♀ よかったね、それがわかって。
♂ フェミニズムって、男にとって辛ものだって思ってたけど、そうやなかったもかもしれんわ。
♀ そういう風に思っていたの?
♂ ああ、 ‥‥だって男がフェミニズムと仲良しになるってことは友だちを失うことだと思っていたもん。
♀ だったらしんどかったね。
♂ メッチャしんどかった。常に友だちを心のどこかで否定してたから。
♀ ‥‥。
♂ でも、否定する必要はなかったんや。相手には相手の生き方があるってことなんや。わかってても、いつしかそれをしたんやなあ。
♀ ‥‥。
♂ フェミニズムにかぶれてたってことなんか。
♀ かもしれないねえ。
 謎がどんどん解けていく。自分の感情がその度ごとに変化していくではないか。あれほど感じていた孤独感、それがいまではない。
♂ オレの愛情の勝利か。
♀ ? ?
〈なんや? また変な顔ている。一言いうたび、そんな顔せんといてほしいなあ〉
♂ 愛とちゃうの? こんなにフェミニズム理解できたんは。
♀ ‥‥。
♂ そら、考え方はいろいろあるけど、なんやかんやいうても結局はユキへの愛の大きさやで。
〈まだ、認めたくないんか。俺れ愛の大きさを‥‥。まあ、それでもいいけどな〉
♀ どう生きるか、何を選択するかは、愛とは比較できないじゃない?
♂ なんで? 愛しているから変化した。オレはそうやで。
〈本人の俺が、そう言っているんやからそうなんや。間違いない〉
♀ あなたはそうなのね。
♂ えつ? どういうこと?
♀ わたしは違うってこと。
♂ ? 愛がすべてじゃないってこと?
♀ それはわからない。そう思う人もいるだろうし、思わない人もいるでしょうね。
♂ ‥‥。わからん、教えて、愛とちゃうかったら何なん?
♀ 生き方って、愛してたら、変えられるの?
♂ 俺はそうなった。
 そのとき、ユキの目がほほ笑んだ。
♀ じゃあ、あなたの生き方って、愛する相手によってコロコロ変えられるの?

〈なぬ? そんなことはない、あるわけないやろが。あんたの生き方、フェミニズムがいいと思ったから変化したんや。自分の意志で変えたんや・・‥ハッ―〉

♂ ちゃうかった。愛とか、思いやりとか、そんなもんとちゃうわ。そんなもんで生き方変えられへん、そう思うわ。
 ニコッと、楽しそうに笑い出したユキ。
♂ すごい勘違いしていた、何でもかんでも愛情と結び付けたらあかんかった。
♀ そうよ、そこで苦しんでいるのよ、女は。愛情の押し付けと要求で。
♂ そうやと思う。愛しているから変わったというのは、聞こえはいいけど、それは『だからそんな俺を愛してくれ』って言ってることなんやなあ。
♀ そういうことね。
差し込み文書
「夫婦間での些細な棘となるような男の性の欲望を一夫一妻法制の元では妻が男の性の欲望を満たすとなればそれは多分難しいことです。何故かというと大多数の男性がオーガズムの定義に示されているようなパートナーを淫蕩させ大満足させるほどの大オーガズムを女体に与えられる男性器の持ち主は然程いないということから、

子どもが生まれた。或いは、倦怠期を迎えたなどいう場合、タンポン似程度の男性器ではセックスは面倒だから嫌という妻が多い。そのように心から思っているから、性の不一致、セックスレス、セックスレス夫婦となって性拒否というものが起こる理由ではと思っております。

 その大オーガズム得られ悦びをふたりで感じ合えられたときに夫婦は一体なれた思いになり、強く夫婦の絆は結ばれる。
 その心地よいセックスを疑似的にも得られる『ソフトノーブル』を用いることで、今までなかった大オーガズム得られ悦びをふたりで感じ合っときにセックスレス夫婦撲滅につながると思います」ソフトノーブル通販

つづく 12俺はフェミニストではない